母の日

昨日は月に一度、母の歯のクリーニングという大義名分で(実際歯医者さんは家に来てくれる) 帰宅する日であった。

そう言えばひと月前は施設から微熱があるという連絡を受けて外出がキャンセルとなった為、母と会うのは2ヶ月ぶりだ。 

 

今まで家に来た時は、何とかハーゲンダッツをひとつ食べることが出来たのに、母を迎えに行くと、施設の方が「最近は嚥下が益々難しくなっているのでアイスクリームも与えないで下さい」との事。

施設では高栄養ゼリーを食べているのに私たち家族は所詮素人という事だろうか。

 

今まで、足を強くマッサージすると「痛い~!」と顔をしかめていた母だが、今はそれもなくなった。若干顔をしかめるが言葉は発しない。

 

禁止されているアイスクリームを口に入れる。

兄が「誤嚥性肺炎になるからやめとけって言われてるぞ。お前がやりたいだけなんだろ!」と言う。

真実はいつも人を傷つける。

(無神経な私もよくやる事ではあるけれど)

でも、変わった味の物を口にするのも刺激になると思うのだ。

「アイスだよ〜。」とスプーンを口に運ぶと母はきちんと口を開ける。

母にしてみれば生きていても仕方ないこの状態で誤嚥性肺炎になったところでなんだと言うのだ。

結局三口程食べた?がどうも上手く飲み込めないらしく、諦めた。

最早、母に対して長生きして欲しいという感情は一切ない。それは何より彼女が望んでいた事だからだ。

 

ただ。

3年くらい前の、もう少し元気だった頃の母を思い出すとちょっぴり辛くなる。

 

さっき車で走っていたらCoCo壱があった。

たった一度だけ、来たことのあるCoCo壱

その時は母と一緒だったなと思い出して、もうここに来る事はきっとないだろうと訳の分からない決意をする。

 

今、現在の母だけを見ればいいんだ、過去の元気な姿をを思い出すから悲しくなるだけで、犬だって猫だって全部そうだ。

 

私が再び事故を起こす…等のアクシデントがなければ、順番で行くと母が亡くなり、恐らく猫と父が似たようなタイミングで亡くなる。(はず…だが父は化け物なのでいくつまで生きるか不明)

庭の紫陽花が今朝ひとつ咲いた。

来年の母の日に、母はまだいるのだろうか。

 

な〜〜んちゃって、このところの寒さで私は風邪をひき、布団の中でゴロゴロしていて、施設の母に会いに行きもしないわけだけども!

 

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